私たちは騒音や雑多な情報・活動で満たされている洪水の中で生活しています。
朝 目覚めるとすぐ洗面をします。
食事をしながらテレビのニュースを見、着替えながら歯を磨き、車の中ではラジオの交通情報を聞き、その後 職場で幾多の仕事をこなさなければなりません。
一日が終わって家に帰れば、スマホでゲームをしたり、テレビで好きなスポーツ番組やバラエティー番組などを見ながら夜を過ごして、日付が変わる頃 床につく生活をしている人が少なくありません。
フランスの哲学者のブレーズ・パスカルは、
「すべての不幸は、部屋にひとりで静かに座っていられないことに由来している。」
と書いています。
パスカルの言うとおりです。
たとい短い間でも、日々の生活の中で沈黙することの大切さを見失っていることが原因で、人生の宝を見失っている人々が多いのです。
一定の時間、ひとつの事に集中していられなければ、目標を達成したり、夢を実現したり、人生のプロセスを楽しんだりできない場合が多いばかりか、
些細な考えや心配ごとに悩まされない余裕も生まれません。
マインドフルネス エクササイズ(瞑想~めいそう~)を継続することで、しばらくすると人生が変わり始めます。
瞑想は、山の中で座禅を組んでいる修行僧が行うようなものとは違います。
1日20分程度の瞑想
《椅子に座り、目を閉じて、静かにひたすら自分の鼻を出入りする息に意識を集中させるエクササイズ》
で得られた心の安らぎと落ち着きは、1日の1分1分にじっくりとしみ込みます。
人間関係でもっと忍耐強くなり、職場ではもっと穏やかになり、集中力がつくので仕事の成果も上がります。
「NPO法人めぐみの」の中の就労移行施設やB型施設では、今 若い人たちの注目を集めているマンイドフルネスを、毎朝の始めと午後 帰途につく前に15~20分程度行って成果を上げています。
この心の訓練のパワーを見逃す手はありません。
就労移行支援施設すずかぜ
施設長・講師 大城 豊