日本列島は連日 酷暑が続き、毎日のように熱中症で病院に搬送される人が後を断ちません。
また、先の集中豪雨は家屋や田畑への甚大な浸水被害、土石流や河川の氾濫による平成最大の人的被害を引き起こし、今なお五千人前後の方々が避難所での生活を余儀なくされている状態です。
先日、新聞の投稿欄にこんな記事がありました。
「人には瓦礫の山に見え、泥まみれになっていても、被災者には家族の喜怒哀楽がつまっています」
早急な復興を願い、亡くなられた方々のご冥福を心より祈るものです。
そんな中、テレビ放映で流れていた被災者の方々のインタビューの言葉に光を見る事もありました。
“自然災害じゃけん。起きてしまった事は仕方ないけー、前を向いて歩かにゃー。”
と、広島弁での受け答えに複雑な思いになりました。
「過去にこだわり、自分だけがどうしてこんな目に遭わなければならないのかと嘆くことをやめ、前向きに生きて行きなさい。
そうすれば、どんなに辛く苦しくとも希望と勇気がわいてきます。」
耳が聞こえない、口が利けない、目が見えないという三重苦であったヘレン・ケラー女史の言葉です。
病や障がい、家族の問題や仕事上のトラブルや迷いなど、人生の途上には様々な重荷があります。
思い通りに行かない現実の中で、
「どうして私ばかりがこんな目に 」
と嘆くことが少なくありません。
ヘレン・ケラーはこう続けます。
「あなたの顔を日光に向けよ。
そうすれば、あなたは影を見ることが出来なくなる。」
と。
三重苦という重い障がいを抱えて生き、多くの人々に光を与え続けた女史の言葉には重みがあります。
就労移行支援施設すずかぜ
施設長・講師 大城 豊